事例 みまもりサービス オッタ
近年、事業規模が大きくなる可能性があるベンチャービジネスが盛んに都市部で立ち上がっています。投資の対象になりえるもので「スタートアップ」と呼ばれるものです。広島で「防犯サービスをつくりたい」と山本さんからお声掛けいただいたて3年、今では自治体を巻き込んだ大規模な防犯実証実験を行えるサービスに成長しています。「その防犯サービスはどういうものなの?」と今でもなかなか説明が難しいものなのですが、出来上がる前であればなおさら伝えるのが難しい。投資家や利用者に理解してもらうことが難しいサービスだからこそ、伝わりやすいものをどう作るかが大切になりました。この時のデザイナーとしての仕事の役割は、より深く、より短い時間で「理解してもらう」ということでした。
防犯サービス「オッタ」では、まずアプリやマイページのデザインをしました。流れとしては、まず、山本さんにやりたいことをまとめてもらいました。それを「できあがった時の画面」になるまで整理していきます。山本さんとのやりとりの中で「柳谷さんは、指示書通りに上がらない、変えてきちゃう」「変わった後のほうがよくなってるからいいんですけどね」とよく言われました。スタートアップはすべて、世の中にないものになります。同じことを先駆けている企業の成果物があるわけではなく、参考になるものがないんです。良くもなることもあれば悪くもなることもあるので、整理し甲斐があるお仕事かなと思います。
アプリができると、次のステップとして、投資を受けるための展示会や創業支援などのイベントで、プレゼンをする機会が増えます。プレゼンはもらえる時間が決まっていることがほとんどです。山本さんがプレゼンを行う際、聞き手の理解が促されるよう、資料の余分なところを削り落としていく作業を行いました。主には文章から、イラストやアイコンに置き換え単語化して見やすくしていきました。
プレゼン資料はその後、投資家向けに限らず、利用者のイベントで、展示会で、ウェブサイトで、と使いどころが広がり、どんどん伝える必要があることも増えていきました。チラシやアニメーションやウェブサイトの制作の際にも、プレゼン資料の基礎が全てに関わっていると思います。事業を始めた「思い」や、現在の「立ち位置」を共有しながら今でも担当させていただいています。
オッタのウェブサイトではアニメーションも描いています。子供の見守りサービスなので、メインで使う人はその親御さん。子供を持つ親御さんに響くようなかわいいイラストを用いてオッタに対して親しみの持てるようなデザインにしています。
ウェブ、アプリ共に僕が関わっているのでデザイン上のズレなく展開できていると思いますね。そういう部分は結構大事だと思っていて、デザインの統一感はサービスの安定感にもつながってくる部分だと思います。
ウェブのコンテンツも色々提案をしていますので、これらを通じてオッタのサービスを広めていくお手伝いができたらと思っています。実際僕にも7歳と4歳の子供がいるので、親として使いたいですし、これが広まることでオッタ自体の見守り精度が上がり、サービスが成長することをとても期待しています。
普段はウェブ制作をメインに、グラフィックやアニメーション制作、最近ではウェブの技術を活かした体験型のコンテンツ制作やデジタルサイネージにまで仕事の領域が広がってきています。
会社の方向性としては、お客様に言われたとおりに作るのではなくて、お客様のゴールを達成するために最適な道筋を考えてご提案しています。ウェブなど、見せ方や作り方に関しては一般の方は実際よくわからない場合が多いので、こちらからご提案して作ることが多いです。
こういう物が作れますよ、という実績を見せる事でお仕事の依頼をいただく事も多いので、実績を作っていく事が大切だと思っています。
今の時代、パソコンやスマホは珍しくないものです。一部の限られた人が使うものではなく、普通に身近にある存在です。オッタはIoTと呼ばれるインターネットの技術を使った、物とウェブをつなぐサービスなのですが、自分としても今後はウェブとリアルの連動が面白いと思っています。ウェブ上で完結するサービスではなくて、リアルに物と連動するようなサービスを作ってみたいと思っていますし、そういう物作りを目指している企業さんと一緒に作っていけたらと思っています。
ウェブ、印刷物、アプリ、撮影、アニメーション等の企画制作。目的に効果的かを考え、先のお客様に「今までなかった感動」を届けるモノをつくるお手伝いをしています。
広島市西区三篠町6-5グランディール三篠2F