事例 株式会社ミカサ ウェブサイト
ミカサさんは、言わずと知れた日本を代表するボールメーカー。ウェブサイトのリニューアルを検討されている段階で、弊社のお問い合わせフォームからご相談をいただきました。伺ってみて、現状の問題点をヒアリングしたのが最初の打合せで、その際に話を聞きながら、どう問題を解決したらいいか簡単な設計をその場で行いました。2回目に伺った時は、それをブラッシュアップする形で、もう少ししっかり方向性を示したものをご提案しました。ミカサさんの方では社内で抜擢された各部署のメンバーが集まってウェブサイトのリニューアル委員会を立ち上げられていて、どの制作会社にするかご検討された結果、提案のスピード感が決め手となり弊社に依頼していただくことに決まりました。
ミカサさん社内には広報課のような広報専門の部署がなかったため、総務の山本さんがウェブ系のリテラシーが高いということで、今回のリニューアルの担当窓口として社内調整をしてくださいました。
ウェブサイトの問題点は、全体的に古くなっていて、何の会社か分かりにくいこと、採用などで企業情報を調べたいと思った時に、情報が掲載がされていないこと。また、他事業である工業用品とボール事業の関係性なども分からない点も課題でした。「ミカサ」の名前自体は知名度が高いですし、ボールのイメージもある。しかし、実際何をしている会社なのか、良くも悪くもボールのイメージしかない状態だったんです。それが結構採用にも影響していて、工業系の理系人材の採用ができないという問題にもつながっていたようです。
そういった問題点を踏まえて、ウェブサイトを分けて作ることをご提案しました。会社としての情報はしっかり出さないといけないけれど、周りからはほぼボールとスポーツのイメージが強いので、スポーツとコーポレートをまとめたものを一つ。実は会社の主力事業である工業用品は、割と見る方が絞られていますし一般向けの情報ではないので別サイトとして一つ。スポーツ&コーポレートサイトは、一般のお客様も取引先の方も見に来るサイトなので、そこに採用が入ると情報的に散らかって見えるので、採用サイトとして一つ、合わせて3サイトに分けて作りました。見る対象者によって、サイトを分けるという提案です。別で作ってもお互いにリンクは貼って、一つの企業としてのまとまりは持たせています。ロゴやナビゲーションも統一したものを使っているので、関連サイトを回ってみても全体的なトーンは揃って見えるようになっています。
全体のコンセプトとしては、分かりやすく見せるということでした。ある程度の規模の企業になると、奇抜なデザインというより分かりやすい安定感が必要になります。競合他社を調査した上で、きちんと情報を整理してセグメント分けして見せることで、幅広い方に分かりやすく、複雑に入り組んでいない分かりやすいサイト作りを心掛けて作りました。
内容は、最初に作った設計を基にデザインを作っていき、ミカサさんの委員会で議論していただいて全体の方向性を決めていきました。基本的にはボールメーカーということがパッと認識できるように、あえてボール商品を並べて表示したり、スポーツ感を出すために選手がボールを使用している画像を掲載しています。
3つのサイトを同時に立ち上げたので、制作期間は大体6か月ほどかかりました。こちらでカメラマンとライターを入れて撮影・取材をさせていただくページもありますが、ミカサさんの方で素材や情報を集めていただく作業も意外と時間がかかりますし、スポーツ選手が写っているような写真を使用するためには事務所関係の許可も必要なんですよね。また、工業用品などは専門的な内容なので、いただいた内容を一度理解して文章を作っていきますが、書いたものを担当の方に添削していただいたりと、関わる人が多くなるほどに、内容を詰めていく作業も時間はかかります。そのあたりのやり取りは、総務の山本さんに社内調整をお願いしながら作っていきました。
2019年の11月に出来上がったばかりなので、外からの反応が見えるのはこれからですが、社内からは好評のようです。採用サイトは、社内でもよく見られていて、実際にどういう思いを持って仕事をしているかが分かるので、みなさんのモチベーションにもなっているみたいですね。工業用品のサイトでは、人を介さなくても資料を自動でダウンロードできる機能を付け、どの会社が資料をとったか分かる仕組みにしているので今後の業務の助けになるはずです。
以前はウェブの担当者もおらず、SNSもない状況で、企業としての発信がうまくできていなかったんです。今回のリニューアルで情報整理された分かりやすいサイトを作ったことで発信の土台ができ、今やっとスタート地点に立った状態。保守契約を結んでいるのでこれで作って終わりではなく、今後出てくる反応を見つつ、どう運用していくか考えていけたらと思っています。
と、つくるには3年前にも掲載していただきましたが、その当時は代理店さん経由の仕事が多かったように思います。この3年で、今回のミカサさんのように、企業さんから直接相談されることが増えました。例えていうなら、設計図ありきでそれに従って制作する仕事から、どう設計図を描くべきかを考える仕事へとシフトしてきています。
最近の傾向としては、情報を整理してほしいという要望が多くて、デザインから入ることはあまりないですね。今の時代、見た目が良ければOKな企業さんはほとんどなくて、大事な部分が伝わっているかどうかに、みんな気付いてきています。企業の思いなどの本質的な部分を伝えるために、情報を整理して優先順位をつけ、優先度の高いものは、こういう風な見せ方がいいとご提案してはじめて、最終的な見た目に落とし込むようにしています。また、ツクリエはスタッフ全員技術者なので、打ち合わせも営業担当ではなくて知識のある担当が行く点も強み。今後もスピーディに分かりやすく情報発信するお手伝いをしていけたらと思います。
株式会社ツクリエはホームページ制作の戦略から設計・デザイン・開発・CMS導入・運用までを行っております。動画制作・写真撮影なども行っておりますので、まずはお気軽にご相談くださいませ。
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