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間と余白を考えた
ガーデンファニチャーの
新ライン
事例 パティオ・プティ MA Series
杉田エース株式会社
建築金物・建築資材卸売
SUPPOSE DESIGN OFFICE
プロダクトデザイン

INTERVIEW

老舗の金物総合商社がデザイナーとコラボして作るプロダクト

建築金物や建築資材の専門商社である杉田エースさんは、設計事務所ではなじみのある会社です。というのも、日常の業務で彼らの資材カタログからパーツを選んで図面を描いているので、杉田エースさんのことは前から知っていました。杉田エースさんは資材や建材関連では長年の実績をお持ちですが、新しくクリエイティブな事業にも展開されていて、デザイナーとコラボした家具や防犯グッズなど、面白いものを作られています。ご縁があって我々が自宅を設計させていただいたお客様が、杉田エースさんの役員のお一人で、新しい事業に関して色んなアイデアを考えられているクリエイティブな方だったんです。それが出会いで声をかけていただいて、「PATIO PETITE|パティオ・プティ」というガーデンファニチャーのブランドがあるから、一緒にシリーズを作りましょうということで、このプロジェクトが始まりました。

会社の持つポテンシャルを引き出しながらプロダクトアウトする

製作において、技術的に何が得意なのか色々ヒアリングとリサーチを重ねる中で、中国の工場にも伺い、鉄関係に強いということ、合成樹脂をラタンのように編む技術をお持ちだということを知り、その技術を使ってこれまでのシリーズとはちょっと毛色の違うような、オリジナルの精神を入れたシリーズにしたいと思って考えていきました。また、ちょっと高級感のあるものにしたいという要望はいただいていました。高級感というキーワードには、結構みんな固定概念があるんですよね。高級感のあるアウトドア家具というと、机や椅子の脚に丸みがついていたり、編みだとバリ風のテイストを想像してしまいがち。そういう飾りや装飾的なことではなくて、ゆったりした幅や、奥行きを感じられる余白のあるサイズ感、スケール感で高級感を表現できたらと思ったんです。

そこに見えないものを、あるものにするためのプロダクトを作るという考え方

いつも設計する時、基本的には自分たちが行きたい場所やほしいものを作りたいと思っています。私たち自身もアウトドアが好きですし、外を気持ちよく伝えることを意識した設計も多く手掛けています。その時に心がけているのが、作ったものを使うことによって、どういう空間や雰囲気が作れるか、ということ。例えば椅子を作ってと言われて椅子を作るだけではダメで、この椅子がダイニングに置かれると、きっといつものごはんがもっと美味しくなるんだろうなというように、本来の目的って、その椅子だけではないはずなんですよね。あったらいいなと思い描く環境や場づくり、必要なシチュエーションを作るための手段として、プロダクトがあると思っています。

お客様は、アウトドアライフを心地よく過ごしたいすべての方

杉田エースさんは、基本的にはBtoBのビジネスがメインですが、その先には必ずCがいます。今回は一人のクライアントに向けてこだわったデザインというより、より多くの方々に、半屋外の小さなアウトドアライフを身近で楽しんでもらえるものにしたいと思って考えていきましたが、既製品として売れないと意味がないので、個人の方がベランダ用に使うだけではなく、ホテルのオープンテラス等で使ってもらえるような需要を考慮した上で、自分たちらしいデザインに落とし込んでいます。
出来上がったMAシリーズは、クライアントからの反応も良くて、今も継続して関わらせてもらっています。インテリアの見本市にも積極的に出展されているので、今後の展開も楽しみですね。

今までのアプローチを変えて、先を見る

今回のクライアントである杉田エースさんは、我々以外にも外部のデザイナーを入れて事業展開されていますが、広島にはデザイナーと一緒に何かやるという方向に辿り着いていない企業はまだまだ多い状況だと思います。今までやっていた製造とは違うアプローチでデザイナーと一緒に何かを作ったり、デザインを介した経営方針みたいなものって、効果が見えてくるまである程度時間がかかると思うんです。目の前の利益だけを追うのではなく、少し長い目で見た利益や会社、社員、地域のことを考えながらきちんと色んなものをデザインして、先を見ていくことは大切だと思います。

利己的ではなく、利他的に考える

以前誰かが言われていたのが、水は、自分の方に集めようと思ったら出ていき、人にあげようと思ったら自分の所にくる。そういう風なやり方をしないとね、とおっしゃっていたのがすごく腑に落ちたんです。水を押すことで、自分に水が返ってくる感覚と一緒で、何とか仕事をとってこようと自分の方に水を呼ぼうとしていた利己的な考え方から、利他的に考えられるようになったと思います。僕たちは現在、広島・東京の2拠点で活動をしているので、広島を離れて東京のスピード感に鍛えられたというのもありますが、離れたからこそ客観的に見れて、単にがむしゃらに仕事をするのではないやり方を考えることが出来るようになったり、今まで広島にいたら繋ぐことができなかったことをブリッジさせることができるようになったと思いますね。

アイデアは、形にしてこそ価値がある

2020年には広島事務所を移転してリニューアルする予定です。事務所の中にはホテルを作って人が集まる場所になります。地方都市にはその土地ならではの魅力がすごくあると思っていますが、そこに住んでいる当事者は自分たちの持つ魅力に気づいていないことが多いんです。そういう場所の魅力を伝えられたり、そういう魅力が増えていくきっかけになればいいなと思います。
とは言え、広島のために何かするぞ、という思いから活動しているのではなくて、単純に自分たちがやりたいから、楽しみたいからそうしているだけで、今自分のいる場所で一生懸命頑張るというすごくシンプルな発想なんです。自分が一番楽しいと思うことを仕事にするのが一番ピュアだなと思っていて、思いつくアイデアをちゃんと実現していくことをやりたいと思っています。誰でもアイデアは思いつきますが、それを形にしたり実際行動に移している人はほんの一握り。言うのは簡単ですが、やるにはパワーが必要です。そして、やった人にしか価値は手に入りません。「アイデアは形にしないと価値化しない」という思いは常に持っているので、ちゃんと実現して価値を作っていきたいですね。

杉田 裕介 
杉田エース株式会社 代表取締役社長
サポーズデザインオフィス

谷尻誠、吉田愛率いる建築設計事務所。広島・東京の2ヵ所を拠点とし、住宅、商業空間、会場構成、ランドスケープ、プロダクト、インスタレーションなど、国内外で幅広い分野のプロジェクトを多数手がける。

広島市中区舟入本町15-1 725ビル
TEL
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従業員数
41名
創業
2000年
谷尻 誠
建築家/起業家
吉田 愛
建築家

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