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木育から考えた、
学習机を作る
プロジェクト
事例 キミのつくえ
株式会社ToIRo
家具企画販売
ハンクラデザイン
プロダクトデザイン

INTERVIEW

コラボで始まったプロダクトデザイン

今回のクライアントさんは家具を販売しておられるトイロさんなのですが、出会いはトイロさんのデザインマネジメントされているグラフィックデザイナーさんからの紹介でした。デザイナーを探されていたところ、うちに一度提案をしてくれませんかとお話をいただいたのが始まりでした。
建築事務所なので、住宅のインテリアは手掛けていますが、家具単体をデザインして販売することは経験がありませんでした。ただ、僕たちは元々インテリアデザイン学科で家具やインテリアを勉強していて、ゆくゆくはそういう仕事をやりたいという思いはありました。普段は店舗デザインが多く、誰かとコラボする事もあまりなかったので、いいタイミングでお話をいただいた事もあり、「やってみよう」ということで始まりました。

使い手と作り手の思いを込めた、体験ごと売る商品

この商品は、売る事が第一の目的ではなくて、「木育」といってこの机がどのようにできているのかを子供たちに教えるといったプログラムと合わせて体験していただく商品なんです。
子供たちがみんなで森に行って、実際に木を切るところを見たり、林業体験するといったところから始まるんです。トイロの社長さんが子供たちに向けて人形劇をしながら、海と山のつながりの話や、間伐にどういう意味があるのか、という事も教えて、木工も体験できる。とても素敵なプログラムなんです。丁寧に伝えることで、子供たちが家具を大事に使ってくれるというところにつながっていきますよね。

一緒に進める上で、グラフィックデザイナーさんが作られていたストーリーブックがとても分かりやすくて、自分たちにとっても指針になりました。両親と子供向けの絵本なのですが、そのストーリーの中で「机を使い続けることで、木が白色から蜜色に変化していくのを体験できるんだよ」という事を語っている内容でした。
自分たちも「長く大切に使っていく」という思いを共有できたことで、そういうコンセプトにマッチするものにしたいと思ってデザインしています。

子供らしいデザインではなく、大人も子供も使えるものを

学習机って、小学校、中学校で使い終えるというイメージがあるのですが、トイロさんからは、大きくなっても使い続けられるような、飽きのこないデザインで、大人も子供も使えるようなデザインにしてほしいという要望がありました。
学習机についてお客様にアンケートをとられていて、デザインについての意見も多く、最近はリビング学習の家庭が多いので、リビングのど真ん中に置いても違和感のないデザインにしたいとの依頼でした。トイロさんのそういう姿勢からも、デザイン的にお客様が満足されるものを作っていきたいという思いを感じましたね。

木と鉄の異素材の組み合わせで、シンプルな構造に

実際デザインしていく中で、木材だけでやってしまうと部材的にも大きくなり、どうしても野暮ったくなってしまうという課題がありました。一部に鉄を使う事で強度を保ちながら、部材を細くし、木は木の良さをだしながら二つの異素材を組み合わせて使おうという話になり、アイディアを詰めていきました。
僕たちが普段店舗デザインなどでお付き合いのある鉄工所を紹介してデザインの提案をしていったのですが、やはり木材メーカーさんにとっては異素材との組み合わせは初めてなので何度もやり取りをしましたね。シャープに見せるためになるべく机の脚を細くしたいとか、強度的な問題や接合部分の付加問題など、結構色々行ったり来たりで、結局1年位かかってしまいましたが、構造をシンプルにしてどうにか実現できたというところです。最後までメーカーとデザイナーとの細かいやり取りを続けていきました。
逆に、引き出しの部分の収まりなどは、木材の職人さんから、組み方で薄く強くできる等、色んな方法を提案してくださったりと、こちらが意図していることを汲み取った職人ならではの意見はとても参考になりました。

仕上げは子供たちがカスタマイズ

実はこの商品、3日間の宿泊つきワークショップと組み合わせた「木育」の中で販売を予定しています。基本はワークショップ付の商品にしたいという事で、イベントに参加し、自分で仕上げをしていきます。ワークショップでは、木を切るところや製材したりするところを見たりしてから、自分の机を組み立てて、色を塗ったり引き出しの取っ手をつけたり、ペーパーをかけて磨いたりする作業を、一緒に体験してもらいます。自分だけのオリジナルの机を作る作業は、子供たちにとっても親御さんにとっても思い出に残る体験ですよね。

建築家がプロダクトをデザインするということ

僕たちは普段建築をしている事もあり、最近の住まいの環境を考慮し、子供の動きの傾向などを提案出来たことは、今回のプロジェクトにとってプラスの要素だったと思います。普段、住宅やお店などデザインする時にも、クライアントとハンクラだからこそ出来るカタチがいいと思ってるんです。せっかく一緒にやるなら、僕らと作り上げることでその方の人生感が変わるくらいの想いで提案しています。企業の皆さんの意識や感覚を変えられるように心がけています。

今回の学習机プロジェクトで、みんなでいいものを作り上げていくという部分は建築を作るときの感じととても似ていて、本当に楽しくやらせてもらいました。建築物と比べると、出来上がったものはとても小さいものですが、出来上がったときは同じくらいの充実感がありましたね。
家は一度建ててしまうと2回目というのはなかなかありませんが、プロダクトの場合は継続性という面白さがありますね。建築と違ってプロダクトはお客様の意見を聞きながら少しずつカスタマイズしていける部分もあるので、そういった面では可能性を秘めているなと感じました。今回は学習机でしたが、それにあう照明、パーツなども継続して開発していけたらいいですね。

龍田 昌樹
株式会社ToIRo 代表取締役
ハンクラデザイン

店舗デザイン・住まいのデザイン・リノベーション・プロダクトと枠にとらわれず、デザインによって新しい価値観が生まれるような提案を心掛けています。

広島市東区牛田東2丁目19-16-B1
TEL
082-846-6325
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FAX
050-3730-1184
WEB
http://hankuradesign.main.jp/
従業員数
2名
創業
2013年
島谷 将文
所長
島谷 寿美礼

ハンクラデザインのその他のお仕事

仕事1
プロダクト
仕事2
リノベーション
仕事3
店舗デザイン