と、つくるをご利用いただき、デザイナーと協業した東洋省力株式会社を取材しました。東洋省力は主に精密板金・精密製缶の加工を行っている企業です。当日は東洋省力の津江本さんの他、協業したデザイナーの久保さんと込山さんにも参加してもらい、同社の新ブランド「NOG」の商品開発についてお話を伺いました。
・インタビュー話し手
東洋省力株式会社 津江本学さん(写真中央)
guide 久保章さん(写真左)
HEREDIA KOMIYAMA 込山宏美さん(写真右)
・依頼内容
商品開発、クラウドファンディング出品、
ロゴデザイン、ウェブサイト制作等
東洋省力は主にBtoB(企業向け)の製品を製造しているのですが、コロナ禍をきっかけにBtoC(一般消費者向け)の商品を作ることになりました。私自身キャンプが好きということもあり、まずはキャンプの焚火台を制作することになったんです。
と、つくる相談窓口の大川さんとは、昨年弊社が参加した広島県の新規事業開発プログラム「ひろしまビジネス実験部」で出会いました。大川さんはそのプログラムでアドバイザーを務められていて、新規事業についてアドバイスいただく中で、デザイナーの込山さんと久保さんを紹介してもらいました。
最初の打ち合わせを終えて、お二人にお願いしようと思いました。私自身商品を作ることは出来ますが、どう販売していくかは経験も知識も無かったので二人の力が必要だと感じたのです。
第一弾の目標がクラウドファンディングの「Makuake(マクアケ)」に出品をしたい、とのことだったので私はそのためのロードマップ作りやサポートを行いました。商品開発の経験を活かし、次に何をするべきか、何が必要なのかを一緒に考えていきました。主に工程管理や販路拡大をするまでの、道筋を作っていきました。(込山さん)
私はグラフィックデザイン、アートディレクションを担当しています。込山さんがいてくれたからこそ、デザインに集中して進めることができましたね。
初回の打ち合わせでは、津江本さんが作った商品案に対して率直な意見をお伝えしました。最初の商品案は正直、新ブランドとして市場に打って出るにはインパクトが弱いと感じ、津江本さんが作られていたもう一つのアイディアのほうに拡張性を感じたので、そちらで進めるよう話をさせてもらい方向性を決めました。(久保さん)
社内にも一緒に作るメンバーがいますが、意見を求めても「良いじゃん。」という肯定的な話で終わることが多いんです。でも二人からは的確なアドバイスがもらえる。進む方向も導いてくれるので、自分はプレイヤーとして商品を作ることに集中もできます。お二人がいなかったら、ここまで来れなかったですね。
商品ができてからは、良い反響をもらいました。次のステップへの新しい課題も見えたので春先に予定しているウェブサイトでの販売も楽しみです。
今回の商品を作ることで社内の意識も変わったように感じます。「NOG」の焚火台はとても手間がかかるんです。社内で作るメンバーも作る前は少し嫌な顔をすることもあったのですが、実際に商品ができたら手間をかけると良いものが生まれるということを体感して喜んでくれました。通常の仕事でも、そういった意識持って取り組んでもらえるようになってきたと感じています。
商品開発の道筋を考える人、商品を作る人、商品の魅力を伝える人…それぞれの専門性を活かし、力を合わせることで、「NOG」の商品開発は進んでいます。
新しいことにチャレンジをしたい方、社外の力(デザインの力)を自社に取り入れたい方、まずは「と、つくる」の相談窓口にご相談ください。