事例 黒瀬商工会 広報ツール
ジテックは黒瀬町を拠点としたシステムとデザイン制作の会社。今年から広島オフィスも開設しましたが、僕自身が黒瀬出身で地元にUターンして創業し、黒瀬商工会青年部に所属しているんです。商工会のお手伝いをする中で、祭りの時にメンバーみんなで着るユニフォームを作ってほしいという依頼を受けたのが一番最初の仕事でした。商工会によく出入りしている関係もあり、最初の仕事をきっかけに、色々とお願いされるようになりました。名刺のデザインもその流れでご依頼いただきました。
商工会の名刺というと、よくありがちな文字情報多めの顔写真付きのイメージがありますが、正にそのような感じの名刺を持ってこられて、リニューアルしたいというご依頼だったんです。青年部の部長が変わられて、もっとかっこいいデザインにしたいということも聞いていたので、写真をメインにした名刺で、その人となりが少しでも見えるようなものにしたら楽しいよね、とデザイナーの森田が提案しました。白黒にしたのはデザインの統一感を持たせるためでもありますが、どんな写真が来ても対応できるように、いう理由もあります。写真に関しては、当初外注して撮影をしてもらっていたのですが、別に芸術的な写真がいるわけではないので、自分たちが活かしやすい写真を自分たちで撮るようにしたんです。
写真を撮りに行くと、自ずとお客さんと会うことができますよね。ご依頼いただいているのは商工会ですが、実際に名刺を作るのはその商工会のメンバー。本人に会う、ということを私たちは大事にしていて、会うことでその方の雰囲気や好み、話し方、考え方などが何となく分かることってあるんです。もちろん私たち作り手側のことも知っていただくことで、お互いが安心してものが言えるし尊重し合うことができると思っていて。今回も写真を撮りに行くと同時に、依頼主に会って理解が深まったからこそ求められている雰囲気にあったデザインに落とし込めたと思います。
基本的に仕事を受ける時は、最初私がお客様と会うのですが、実際私はエンジニアで、デザインを担当しているのは森田夫妻。デザイナーこそお客様に直接会ってお話することで、要望だけではなく、空気感みたいなところまで表現できると思っているので、3人全員でお客様にお会いすることを大切にしています。
名刺はとても反響が良くて、持っているご本人たちの意識も大分変わったと思います。最初は写真を撮られるのが嫌だった方も撮影に来てくれるようになりました。ブロマイドみたいな感じなのもワクワクしますし、お互い見せ合っても楽しいですよね。
名刺の他にも、黒瀬のポータルサイト「しっとるん?黒瀬」のウェブサイト制作の立ち上げから関わらせてもらったり、商工会女性部さん主催のマルシェポスターや、その他チラシなども制作させていただきました。作るときに心がけているのは、ポータルサイトだったら、パッと開いた時の安心感や分かりやすい情報のレイアウトだったり、ポスターやチラシは掲載する場所や、ターゲットとするユーザーのことを考えたデザインにすること。商工会の中の人として、地域と密着した制作会社としても、何かと頼りにしていただいています。
黒瀬商工会からのご依頼だけではなく、黒瀬やその近隣の企業さんの仕事も多くさせてもらっています。お客様は小規模事業者さんがメイン。僕は小規模事業者さんほど、ちゃんとしたホームページやデザインが重要だと思っています。大きな会社は名前が通っているから、名前だけで信用がある。中小企業は名前が知られてない分、古くて更新されていないようなものではなく、今の時代にあった信頼できるデザインが必要なのです。
とはいえ、会社の規模にそぐわないような、ただかっこいいだけのデザインでは意味がない。地元に寄り添い、地元の人を大切にしていることが分かるような見せ方、例えて言うなら自分たちの分身のような表現をする方が絶対に良いし、見てくれる人に響きます。実際ロゴやホームページなど作らせてもらったお客様は、良い結果につながっています。
黒瀬を拠点していて思うのは、大体の方が「黒瀬はなにもない町よ」と言うんです。僕はそれを覆したいな、という思いがあります。確かに、同じ東広島でも西条はお酒で有名、黒瀬はこれといった特産物はありません。だけど、「自分は黒瀬出身だ」と大きな声で言う方がとても多いんですよね。それって、みんな黒瀬に誇りを持っているということだし、何かをしたいと思っている方が多いはず。
デザイナーの森田が「黒瀬の方は皆、根っこがしっかり力強い感じがする」と言うんです。地面からどっしりと立っているようなイメージなので、フワッとしたデザインで何かを乗せる感じがしないそう。やはり地元愛が強く、人の魅力がちゃんとある証拠なのかもしれませんね。僕自身も地元愛は人一倍ある方なので、今後も黒瀬やその周りも含めて、僕らのできることで盛り上げていきたいと思っています。
ジテックは2018年に創業しましたが、僕が個人として仕事を始めてからは10年位になります。僕はエンジニアなので、今でもシステム系やITコンサルとして企業に入らせてもらうような仕事も多いです。ご依頼いただく業種は様々で、製造業、飲食業など多岐に渡ります。黒瀬のお客様も多いですが、県外の仕事もあるので、今後も場所や業種問わず、エンジニアとデザイナーがクライアントと直接やりとりすることを大切にしていきたいと思っています。僕らの得意なことは、会社に合ったデザインと、業務を便利にするシステムの力の掛け合わせ。社名であるジテックのGはギミックのGで、しかけや仕組みという意味。テックは作る、という意味から、組み合わせてジテックです。これからも、お客様の目的を叶えること、プラスアルファで結果が出せるようにお手伝いしていきたいです。
「理屈ではなく、よくわからないけど魅かれる、欲しくなるんよね。」それはまさにデザインにしかできない仕事です。そんな匠の技で皆様のお手伝いをしています。お困りごと何なりとご相談ください!
東広島市黒瀬町南方2075-1