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歴史的背景を語り
格を表現する
特別なパッケージ
事例 桐葉菓(とうようか)
株式会社やまだ屋
和菓子製造・販売
株式会社地域デザイン研究所
グラフィックデザイン

INTERVIEW

特別なお菓子をあるべき姿に表現したい

やまだ屋さんとは以前もパッケージデザインを担当させていただいたこともあり、10年以上前からお付き合いがありました。今回の桐葉菓のパッケージリニューアルについては、実は2年位前くらいからご提案をさせていただいておりました。というのも、広島の代表的なお菓子の一つである桐葉菓は、とても知名度の高い美味しいお菓子で歴史的に見ても特別なものだから、さらに品格のあるブラッシュアップをしてみたいという思いが募っていました。歴史と味を体現するパッケージをあるべき姿に表現できれば・・・そういう思いからこの一大プロジェクトをやまだ屋さんにプレゼンさせていただきました。

桐の文様と上田宗箇400年の歴史

まず、桐葉菓を語るには、背景にある400年の歴史を知る必要があります。桐葉菓のシンボルである桐の文様は豊臣秀吉が用いており、家臣だった上田宗箇も使うことを許されていたそうです。さらに、秀吉に仕えていた千利休の茶道が江戸時代以降、武家社会では武家茶という作法で伝わります。その武家茶を利休の弟子である古田織部とその兄弟弟子の上田宗箇が広めました。そして、古田織部は秀忠の怒りに触れ切腹、その後武家茶を継承し今に伝えることができたのが、上田家でした。2019年は、上田宗箇が浅野家の家老として広島に入国してから400年目の年で、上田宗箇流にとっても記念すべき年であったことが、桐葉菓のリニューアルに大きな意味を持たせたことは間違いありません。

上田家と所縁の深い銘菓だからこそ永遠性を持たせたい

そういった歴史を背景に、20年前に生まれたお菓子が桐葉菓でした。上田宗箇流とやまだ屋の中村社長のご縁があって、桐葉菓について宗匠(上田宗冏氏)にご相談されていたそうです。その際に桐の文様を拝領し、旧パッケージにも使われたと伺いました。僕の想いとしては、そういった歴史がある商品ならば、桐葉菓という銘は宗匠の筆によるものにしたいと、切に願いました。そうすることによって、桐葉菓というお菓子に永遠性が宿ると思ったからです。

お客様を迷わせず、あるべき姿に引き上げたデザインの条件

リニューアルと言っても、長年にわたって親しまれているお菓子なので、全く違うデザインにしては、売り場でお客様を迷わせてしまいます。旧パッケージに使われていた緑の切り替えしと、その中に配置している桐の文様をリニューアル後も、イメージを踏襲しつつ全体のクオリティを上げていく事に努めました。初見ではそれほど見新しいデザインには見えませんが、包装紙の地紋の部分は細部までこだわり、包装紙には貫入の地模様を入れています。よくよく見ないと気付かない位の柄ですが、これは織部焼の茶器を意識しています。貫入の地模様の再現は、納得のいくまで何度も刷り出しで検証しました。左側のグリーンは、織部焼の釉薬と上田宗箇愛用の組紐の色を重ね合わせています。そして真ん中に押印いただいた宗匠の文字を据え、品格が一段と上がるデザインとなりました。手提袋に使ったグラデーションはムラがでないように、印刷の現場では、とても高度な技術を駆使しています。こうした素晴らしいチームワークの結果、上田宗箇入国400年の節目で、悠久の歴史の流れが感じられる格調高いパッケージが完成したと思います。

特別な桐葉菓「桐葉菓 和風堂誂」

今回さらに上田家のお持たせ用として格上の「桐葉菓 和風堂誂」のパッケージも作りました。「桐葉菓 和風堂誂」は、今後とくに首都圏の高級百貨店などでも取り扱っていただきたいです。桐葉菓はお土産菓子であることは大前提なのですが、大切な方への贈答用として品格のあるお菓子でもあるべきですから。

生産者をデザインの力で後押しする事業へ取り組む

当社では様々な業種の企業や組織のお手伝いをしてきましたが、最近増えているのが中山間地域の1次・2次産業の仕事。パッケージやロゴマークなどの表面的なデザインだけではなく、商品開発、販促企画、販路開拓のサポートまで行っています。直接受注するためデザインに対する答えがダイレクトに帰って来て、やりがいもあります。デザインを一新して、売り場というステージも開拓し売り出したら状況が一変したという事例が、どんどん出てきます。パッケージだけではなく売り方、見せ方もデザインなのだと我々も再認識させられます。

戦後の日本では製造業、サービス業など2次3次産業のためのデザインが主でした。それで経済復興が成り立ったのは事実ですが、1次産業など風上の方にはほとんどデザインの思想は取り入れられていませんでした。最近、それではだめだと気付きだした若い1次産業者が増えています。やっとそういう流れになったように思われます。


今、推進しているセントルマルシェという事業は全国的に見ても画期的な事例で、商工会が主体となり地場の加入事業者さんの商品群を一つのブランドとしてブラッシュアップし、販路を切り開いて行くというあまり前例のない事業です。マルシェはそのブランド化を広報するためのイメージ戦略として位置付けるというものです。おかげさまで、いままで道の駅や地元スーパー等での販売が主だった地産物は、広島市内の百貨店や人気量販店から求められ、ブランドとしての出店がレギュラー化してきました。

弊社では、こう言った中山間地域のブランドのお手伝いは外から見させていただいて、ああだこうだ言うのではなく、内側のコミュニティに浸透して、課題を洗い出し、小規模な仕事でも丁寧に付き合っていくのが大事だと思っています。今後は、地域の古民家の活用等も踏まえて自分たちが今までやってきたことが活きるようなことができれば、必ず面白い展開があるはずです。歳をとっても同じところにとどまらず、新しい場所に飛び込んで、デザインの力をダイレクトに伝えていけたらと思っています。

中村靖富満
株式会社やまだ屋 代表取締役社長
株式会社地域デザイン研究所

弊社は課題に対して可視化することが本業です、しかし内容によってはコンセプトの立ち上げから多彩なネットワークを通じてマーケット戦略までお手伝いできることが、弊社の強みと言えます。

広島市東区牛田中二丁目2-19-103
TEL
082-836-7456
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FAX
082-836-7462
WEB
http://local-design-labo.com
従業員数
3名
創業
1998年
納島 正弘
代表
藤本 ひかる
デザイナー
青木 朝生
デザイナー

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