「ともに、つくる」を大切に、企業の前進をお手伝い
ひろしまのデザイナーと企業をつなぐ相談窓口


世界観から考えた、
瀬戸のお土産品
事例 ポルト・リモーネ
インスマート株式会社
飲食店経営及び飲食店コンサルティング
株式会社地域デザイン研究所
グラフィックデザイン

INTERVIEW

素材は良い、商品はある、ブランドはまだない

うちでうける仕事は、例えば、ジャムやジュースを作ったけど、さてこれからどうしようといった、素材はあるけどコンセプトもロゴも売り方も何もない状態で来られる場合が多いです。というのも、会社の中に特許庁のプランナーをしているスタッフがいることもあり、その派遣先の企業の商品に対して、企画を含めたデザインで活性化させることが多いので、マークだけ、ラベルだけ、というようなスポット的なものより、全体を見ていく仕事が多くなっていますね。
今回のポルトリモーネさんも、これから大崎上島のレモンを使って、レモンの加工品を作りたいと思っているが、ブランディングをどうしていこうか、どうやって売っていこうか、ということで相談に来られました。依頼された時には、何の加工品にするかは大体決まっていて、ジャムやキャンディーやジュースなど、何種類か作って展開していく、ということでした。

デザインは後、最初に決めるのは商品の背景や世界観

「大崎上島のレモン」と言っても、例えば東京や大阪など、広島の外では高級ブランドでもないのでわからないですよね。そうした時に、大崎上島のレモンで作ったというブランドのタグが、消費者に対しては魅力的ではない。それじゃあどうするか、という話でブランドを作っていきました。
そこから、大崎上島という歴史や風土など、色んな角度で探っていくと、昔は交通の要所で、船が停泊して旅行者や船員たちが体を休めていて、「風まちの港」と呼ばれていたとのこと。ということは、そこにはきっと外国の旅行者も来ていただろうから、きっと素敵なホテルもあっただろうと。そこで提供されるレモンの加工品という設定で作っていこうと決めました。そして、まずその空想上のホテルの設定から始めました。

世界観を作って商品に落とし込む

いきなりパッケージをデザインするのではなく、背景となる空想上のホテルの個性から作っていきました。ポルトリモーネというのは、イタリア語で「レモンの港」という意味なのです。その港でレモンの積み下ろしがされていたので、港のホテル「ヴィラリモーネ」でそのレモンを使った加工品が提供されていた。ここですべてのストーリーが繋がります。
そのイメージの港の風景をイラストでおこし、絵本のように文章をいれて、クライアントに提案しました。スライドショーなどでもホテルの位置づけや世界観を作り、それからマークなどを作っていきました。

コンセプトに沿って決めていく

コンセプトストーリーが決まった後に、ロゴマークのデザインをいくつか出しました。そこから企業の方に選んでいただき、このイソシギのマークに決定しました。
マークの次はパッケージです。このホテルの位置づけとして、古いものを大事に使っていく、リメイクしていくというホテルにしたかった。大量消費大量生産の、だめになったら次々と消費していくのではなく、昔からある、いいものを使い続けるというようなホテルにしたかったんです。その雰囲気で、リユースのような古い布をかぶせる事にして、その布にはコンセプトをぎっしりと書き込みました。
この商品は、日常使いのものを目指しているのではなくて、明らかにお土産物なので、スーパーの棚にならんで、よそのシリーズと喧嘩する必要はありません。そんなに主張しなくてもいいという空気感で売っているので、ラベルは無理にガチガチに書いてなくてシンプルに仕上げています。

レモンを無駄にしたくないという社長の思いを知る

今回このレモンを使った商品にしたのは、インスマートの社長さんが、大崎上島でレモンの半端モノがたくさん捨てられている現場を見て、もったいないから何とかできないか、と考えられたのが始まりだったようです。レモンはいろんなものに使われていて、世界各国でレモンが食材でないところはないそうです。ちなみに、大崎上島は昔からレモンの産地でしたが、元々は和歌山の苗を持ってきたらしいです。
そういう背景を知るという事、経営者の方の思いを知っているのと知らないとでは仕事をする意義が変わりますよね。

広島で仕事をする理由

広島という都市の規模感が自分にフィットしているのかなと思います。東京に行くとメーカーの担当者とやり取りして、決済する人がはるか遠く、何人ものフィルターを通ってくるから自分たちが何をしているのかわからなくなっちゃうんですよね。自分としては、直接経営者と話をして、商品を作り上げる仕事がしたいですね。
今、地方でこそ、農業、林業、漁業などの一次産業の生産者さんを大切にしないといけないと思っています。一次産業を大事にしないと加工業や流通販売などの二次三次は成り立たない。直接生産者と仕事をするようなデザイナーはそういう大枠を見ながら仕事をするように心がけないといけませんよね。

小手先ではなく、全体をサポートしていくためのデザイン

元々デザインの本質的な意味って、小手先でこのマークだけを考えてくれとか、ラベル1枚だけをかっこよくしてくれとか、そういうものではないと思っています。
今の時代、消費者の方も日々たくさん物を見て、選んでいます。きちんとしたコンセプトでストーリーのあるものでないと、なかなか企業の思いは伝わらないし、手に取ってもらえません。良いものなんだけど売れてない、というような問題を解決するため、これから始めたい事業を後押しするために、デザインという解決方でサポートしたいと思っています。
企業が活性化する事で地域もよくなる、最終的にはそこを目指したいですね。

空西 みちか
インスマート株式会社
株式会社地域デザイン研究所

弊社は課題に対して可視化することが本業です、しかし内容によってはコンセプトの立ち上げから多彩なネットワークを通じてマーケット戦略までお手伝いできることが、弊社の強みと言えます。

広島市東区牛田中二丁目2-19-103
TEL
082-836-7456
082-836-7456
FAX
082-836-7462
WEB
http://local-design-labo.com
従業員数
3名
創業
1998年
納島 正弘
代表
中原 博子
デザイナー

株式会社地域デザイン研究所のその他のお仕事

広甘藍
ブランディング
オムツのギフトセット
パッケージデザイン
やまだ屋のもみじ饅頭
パッケージデザイン